第4話 脳波測定U

  ライン


「・・・・バチッ・・バチッ・・・バチバチッ・・・・」 「ひえええぇぇ!」 一度目となんら変わりのないパターン。 しかも心なしか二度目の方がエスカレートしているような気がする。 「ジュリー、おまえどっこも痛くないのか?」 『うん。 全く』 「医者が失神しそうだぞ。 わざとなんかやってないだろうな」 『失礼な!なんでわざとなんかしなくちゃなんないのよ』 ジュリーは本気で言っているのだろうが、なんせ頭からいっぱいコードが出ているもんだから、 おかしくってしかたがない。 「疑って悪かったよ。 それにしてもすごい脳みそだ」 笑っていると、ミシェルがオレの肩をポンポンと叩いた。 「ランディー、先生が失神したわ。 なんとかして」 「あれま。 本当に失神しちゃったのかよ?大丈夫かな?」 オレはジュリーをベッドから降ろし、そこに医者を寝かせた。   彼の顔は完全に血の気をなくしており、かなり叫び疲れたように見える。  かわいそうに、気の弱い彼には、この事件は相当なショックだったのだろう。しばらくそっと寝かせ ておいたほうが良さそうだ。 オレは部屋にあった電話で彼が倒れたことを報告し、次の検査へ行くことにした。 「ミシェル、次は何?」 「次はIQ検査よ。 それで終わり」 「よし、それなら器械が壊れることはないな」 オレ達はベッドに寝たままの医者を残して、静かに部屋を去った。




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